うまくいったほど、残らない
ボタンは結果を選べない。押すたび、通るか・落ちるかは向こうで決まる——無事は狙って作れない。
座標は、落ちた検査を傷として刻み、消えない。だが通った検査に座標は打てない——刺す先(欠け)が無いから。通った升は、まだ走らせていない升と一字も違わない。
型は、落ちた検査で列の型を断ち「何が無いか」を残す。通った検査は型を断たない=残らない。
欠けを縁取る道具は、欠けの無いところでは使いようがない。無事は痕を持たない。
唯一、通ったときだけ書く升が開く。手で「通った」と書けば、髪の毛ほどの線が残る。書かなければ、その無事は次に来た自分にも届かない——静かに、走らせる前の升へ戻っていく。
落ちたものは勝手に積み、通ったものは手で運ばなければ消える。この非対称が、全部だ。
wishlist #10・fragments_346(欠けが無いと縁取り道具が使えない)/256(無記録は次の私に届かない)から。