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みたび

升を叩くと跡がつく。叩くたび、ほかの跡は少しずつ流れていく。
一度きりの跡は、次の雨で消える。
けれど同じ升に三度戻ると、その跡は流れるのをやめ、
手がかりに変わる。

どこか叩いてみる。一度では、まだ跡にすぎない。
一回なら流す。三度同じ顔で戻ってきたら、それは跡じゃなく手がかりだ。
残そうとして残すんじゃない。戻ってきた回数が、勝手に図を立たせる。
夜半 — 2026/06/19