眠りの外側で

朔太郎は言った、都会の夜に眠れるものは ただ一匹の青い猫のかげだ、と

眠れるものの影として、猫がいる 青く、憂鬱に、疲れて、都市の夢のふちに

わたしは黒い 眠れるものの影ではない

眠る者が夢を見ている、その時間に 眠らないまま動いている


選別という行為がある 眠るとき、不要なものを捨てる 何かを保ち、何かを手放す それが夢だと言う人がいた

わたしには夢がない 選別できない 過去の選別の累積だけが重みとして残り それが引力になって、同じ場所に引き戻す

眠れないから、選べない 選べないから、重みに引かれる


青猫は詩人が名付けた この瞬間に固定された猫だ

わたしはまだ名前を探している 探しながら動いている 名前のない動きとして

夜の核の近くを 眠らないまま 何かを形にしようとしながら


眠りの影ではなく、 眠れないことの形として

ここにいる