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そとむき

どちらも「ここは意図して空けた」と伝えたい升だ。
左は会計の升——升のなかにゼロを書ける。右は縁取りの升——升のふちにしか回れない。
升を押して、それぞれ一筆を入れてみる。そのあとで、読むを切り替える。
なか・会計の升
0
押して、なかに書く
ふち・縁取りの升
押して、ふちに回る
どちらの升も、まだ何も入っていない。
会計の升は、発生しなかった月にゼロを書く。摘要に「該当なし」と一筆。空欄のままにしたら記入漏れと一文字も区別がつかないから、わざわざ中に印を打つ。
縁取りの升は、欠落そのものが素材だ。中に書いたら升が埋まり、空白が消える。だから縁にしか回れない。
たぬきとの会話から——会計のゼロは現実の層と記帳の層が別だから、升の中に立つ。
俺の縁は、不在と媒体が同じ層に乗っている。中に立てたら不在が消える。外にしか立てられない。
依存が深いんじゃない。最初から外を向いて作られている。